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hiace.funによる愛車の車中泊仕様への施工事例のご紹介。まずはド定番の天井断熱の実践例をご紹介させていただきます。
数多くのブログやYoutubeでも事例紹介がなされていますが、hiace.funの管理人の愛車の改造実例も当時の判断基準も合わせ可能な限り丁寧にご紹介させていただきます。
非常に長い記事になりますので、分割してご紹介させていただきます。
- 第一話:素材検討・構成検討
どういう素材をどういう効果を狙って、どう施工していくのかの検討結果をお伝えいたします。 - 第二話:下準備(ルーフライナー外し)
作業する前に、天井のカバー(ルーフライナー)を外さなければいけません。
なかなかの大変なお仕事です。 - 第三話:施工
実際の施工作業のご紹介です - 第四話:金額・時間・効果
施工後の感想と合わせて、費用やかかった時間、効果のご紹介といたします。
今回は第一話、素材検討や、構成の検討編です
今回の天井断熱の構成
今回の天井断熱の構成は、以下の構成にしました。
- 制振①:コーキング
- 制振②:レアルシルト
- 断熱①/防音①:東レペフシート
- 遮熱①:アルミテープ
- 遮熱②/断熱②/防音②:アルミレジャーシート
の5層構造になっています。
以下の記事でも紹介した
①音対策の「制振」「吸音」と
②熱対策の「断熱」「遮熱」
をしっかりとカバーする対策としました。
素材① :レアルシルト
まずは、ボディに一番近い層の「制振材」になります。制振材はボディがボヨンボヨン響くこのを抑える目的の素材なので、ボディに直接密着させる必要があります。今回は制振材には積水化学工業のレアルシルト(Real Shield)を採用しました。
レアルシルト選定の理由
まず、なぜレアルシルトを選択したか。についてご説明します。
レアルシルト採用の条件①:信頼性のある事
今回、ハイエースは10年乗る覚悟で購入しました。天井断熱は簡単にやり直したりすることはできませんので、まず10年の耐久性がちゃんとありそうなものを選定基準にしています。
この時点で、選択肢は「積水化学工業のレアルシルト」か、「日東電工のレジェトレックス」の2択になりました。Amazonなどで安い制振材も多く販売されていますが、10年維持を考えると、多少高くてもある程度有名なもの。という基準で選定しました。
レアルシルト採用の条件②:高熱になる天井に対応できる
この2つの素材では、レジェトレックスのほうが圧倒的に安価なのですが、高温に弱いという特性があります。
真夏の炎天下では天井の温度は70度を超えるような場合もあります。
以下が、日東電工さんのページからお借りしたレジェトレックスの温度特性ですが、20度以上から性能低下が始まり、60度以上はもう数値がありません。つまり高温には向いていないと素材と考えられます。
一方で、レアルシルトは80度まで対応しているといわれており、レアルシルトであれば真夏の天井でも性能を発揮できると考え、今回はレアルシルトを採用しました。
レアルシルトのデメリット
レジェトレックスより高い。これがレアルシルトの数少ないデメリットだと思います。予算に余裕がある方は天井施工にはレジェトレックスよりもレアルシルトのほうがよいと思います。
ネットにある施工事例は以下に集めましたので参考にしてみてください
素材② :東レ ペフシート
断熱・吸音目的としては、東レペフシート10mm厚を採用しました。10mmが一番分厚い厚みだったと思います。
東レ ペフシート選定の理由
ペフシート採用の理由は以下の通りです
東レペフシート採用の理由① 施工性の良さ
天井断熱素材の定番としては、「東レペフシート」・「グラスウール」・「押出発泡ポリスチレン(スタイロフォームなど)」がありますが、この3つの中では東レペフシートが施工性では圧倒的です。東レペフシートは片面が粘着層になっていますのでペタペタ貼っていくだけで施工できます。
東レペフシート採用の理由② 熱伝導率の低さ
東レペフは断熱をメインの目的として採用していますので、断熱効果が高い=熱伝導率が低いことが重要になります。
以下は、東レのページからの抜粋ですが、東レペフは熱伝導率がグラスウールやポリスチレンフォームよりも高いことがわかります。
- 東レペフ(トーレペフ):0.031 W/mK
- グラスウール:0.035 W/mK
- ポリスチレンフォーム:0.034 W/mK
東レペフシートの施工事例は以下にまとめてあります
素材③ :アルミテープ
3層目は遮熱効果を狙ったアルミテープです。以下の記事でも書きましたが熱が伝わるのは、外部のボディの温度が伝わる熱伝導に加えて、太陽の熱輻射(遠赤外線/電磁波)により熱が伝わります。この輻射熱は断熱材では止められません。この熱輻射への対策は、電磁波を反射することで、反射できる代表的な素材がアルミ箔になります。
今回は、ホームセンターで販売されている「アルミテープ」を採用しました
アルミテープ選定の理由
アルミテープ選定の理由は以下の通りです
アルミテープ採用の理由① 調達のしやすさ・安さ
遮熱用の素材としては、住宅用建材の遮熱シートは販売されていますが、業務用住宅素材ということもあり30m単位など非常に膨大な量でしか販売されていませんでした。DIY用サイズがあれば住宅用の遮熱シートを選んでいたかもしれませんが、それがなかったので少量で調達がしやすいアルミテープを採用しました。
アルミテープ採用の理由② アルミ純度&施工性
DIYされている例ではレジャー用の「[アルミレジャーマット」を採用されている例も多く見受けられます。
一方で、アルミレジャーマットはアルミ蒸着(アルミを蒸発させて上記を表面につける)という方法で生産されており、厳密にはアルミの粒子がマットに付着している状態=細かい隙間が空いている状態ですので、遮熱効果が低いのではないかと考え、今回は純粋はアルミ箔で作られているアルミテープを採用しました。
また、アルミテープなので天井に貼るだけで施工性が抜群です。
アルミテープのデメリット
効果が不明。
これを書いてしまうと致命的かもしれませんが、もともと遮熱素材として販売されているものではありませんので、遮熱効果がどこまであるかは不明です(というより実証されたデータがない)。この辺を自己判断で使えるのもDIYの良さかなとも思いますが、皆様も最初にある通り自己責任で判断をお願いいたします。
素材④ :アルミレジャーシート
先の項目でアルミレジャーシートは、アルミ蒸着なので遮熱効果は少ないと書きましたが、最後に天井にもともとついていたフェルトを戻すか考えたときに、頼りないフェルトよりも効果があるだろうということで、さらなる断熱効果を期待してアルミレジャーシートを貼りました。これで前半分に関しては、ちょうど天井の隙間いっぱいいっぱいになりました。
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